SFIAの文脈

職務記述書の一部であろうと個人のアセスメントであろうと、専門家能力の記述には、いくつかの異なる側面が含まれます。 この図は、機能に寄与するさまざまな側面の文脈を示しています。

経験

SFIAの中心は経験です。個人は特定のレベルのスキルまたはコンピテンシを持っています。これは、そのレベルのスキルまたはコンピテンシが、適切な一般的属性とともに実際の状況で実証されているためです。

• 経験により、実社会において知識を適用し、成果を実現する能力を発揮することが出来ます。
• さまざまなレベルでのSFIA内のスキルの説明は、そのレベルの個人によって示される経験に関連しています。

経験を積むことは単純に一本道ではありません。 仕事環境で知識とスキルを適用することにより経験が得られ、経験を発展させ、新たな知識とスキルを構築し、行動を発達させていくのです。

専門家スキル

SFIAは、責任レベルに合わせた専門家スキルを定義します。 これらは、SFIAフレームワークの最も認識可能なコンポーネントです。 それらは、専門家スキルを特定、アセス、展開、および開発するために必要な情報を提供します。

行動

行動は能力の重要なコンポーネントであり、SFIAフレームワーク全体の一部を形成します。

• 行動は、行動コンピテンシ、社会的スキル、エンプロイアビリティスキル、ソフトスキルなど、さまざまな名前で呼ばれる事があります。
• SFIAフレームワークでは、行動要因という用語を使用しています。

SFIAの行動要因は、SFIAの責任レベルを特徴付ける一般的属性全体に分散されます。

• SFIAは柔軟に設計されています。 これにより、組織は使用状況に基づいて行動要因を使用できます。 職場では、行動は通常、非常に文脈的で文化的に固有です。

多くの組織は、内部で使用される独自の動作を定義しています。

• これらは通常、企業価値と一致しており、組織ごとにかなり異なります。
• この場合、それらをSFIAの一般的属性と行動要因にマッピングするか、SFIAを使用してそれらを効果的に補完することができます。

組織に独自の行動フレームワークがない場合、SFIAの行動要因はこのニーズを満たすことに大きく貢献する可能性があります。 SFIAの行動要因は、定義されたとおりに、または組織独自の行動モデルの基礎として使用できます。

SFIAの行動要因の詳細な説明は、関連ドキュメントにあります。SFIAの7つの責任レベル内の行動要因

知識

知識はコンピテンシの重要な要素です。 SFIAの設計では、スキルを効果的に発揮するには知識が必要であることを強調しています。 個人があらゆる役割で有能で効果的であるためには、一般的な知識、専門知識、およびドメイン知識の組み合わせが必要になります。

• 一般的な知識は、特定のドメインまたは専門分野に特別な知識が必要になる前に、誰かが合理的に知っているだろうと期待される知識を表します。
• ドメイン知識は、組織が運営する業界またはビジネスドメインに関連しています。
• 専門知識は、特定の専門分野または役割に固有で詳細です。
• テクノロジ、製品、手段、手法、法制度、サービス、プロセス、分野独自の知識などは全て、その業界で働く専門家が持つべき知識です。
• 知識は、公式の訓練、OJT、単純に経験のある実務家と業務を共にするなど様々な方法で入手することができます。
• 公式の資格、認証、大学のコース、トレーニングコース、イベント、その他の知識獲得手段などで得られる知識は、必要な専門家スキルと連携づけられるようにSFIAにマッピングされてきました。

知識は急速に変化し、状況に大きく依存するため、SFIAは特定のスキルを行使するために必要な特定の知識を定義していません。 SFIAのアプローチは、一般的属性の知識ステートメントを通じて知識が必要であることを明確に述べることです。 これにより、ユーザーは、スキルが適用されている環境に必要な知識を判断できます。

SFIAは、必要な知識を規定することなく、一般的および専門的な知識のソースを探している人にとって有用なリソースとして、約50の知識体系にリンクしています。

資格・認証

資格と認証は業界の重要な部分です。 SFIAは、資格と認証の価値を認識し、業界とビジネスに必要なスキルの範囲内でそれらを位置付けるためのコンテキストを提供します。 資格と認証は、個人がいくつかのテストまたはアセスメントを正常に完了したことを示します。 これらの非常に多くは、教科書の知識のデモンストレーションまたは特定の主題分野の想起、いくつかのテストの理解、およびスキルの適用を確認する必要があります。

• SFIAに対する資格のマッピングは、資格取得希望者に対して、資格の有用性と関連性を示します。
• 学習目標は、SFIAの用語によって表現された継続的専門家開発(CPD)目標にマッチさせることができます。
• 個人が要求レベルに適合している事を立証するため、授与機関によるSFIAの利用は増加しており、益々経験を提示する事に結びついて来ています。